日本語ではまだまだ認知度の低い「ヴィーガン」という生活様式。そんな中、東京都八王子市の小学校では2か月に1度のペースで「ヴィーガン給食」の提供が開始された。公立校では全国初めての取り組みで、同校長は「アレルギーはもちろん、文化や価値観の違いによって様々な食の選択をする人がいることを知ってほしいという想いで始めた」と語っている。

 

【経緯】

・今年5月、環境省アンバサダーとしても活躍する校長が「特別活動の一環」として開始。

・畜産業に伴う温室効果ガスを削減できる菜食は、国連が掲げるSDGsの視点からも注目されている。

・1人ひとりの食生活が環境に与える影響を意識し、多様な価値観を学ぶ狙いもある。

・「みんなで同じものを食べる時間」だからこそ他人が食べるものを尊重し、食べるものを自ら選択するという意識を感じる学びの場となる。

 

【不安点に対する対応】

Q.栄養バランスはどうなっているの?

→ある日のメニューでは、味噌炒めに使われている豚肉を大豆ミートに、味噌汁のかつおだしを昆布に、牛乳をリンゴジュースに変更。ジュースは牛乳より約50キロカロリー少ないため大豆ミートを油で軽く揚げ、味噌汁にじゃがいもを加えたことで、育ち盛りの子どもたちに必要なカロリー量を満たした。

 

Q.そもそも美味しいの?

→実施3回目のメニューは、麻婆茄子、モヤシの中華スープ、白米、みかんジュース。

麻婆茄子は茄子に人参やピーマン、豆腐、大豆ミートを使用し、しっかりとした味付けで白米が進む一品。そこに昆布だしベースでごま油を効かせた、風味の良い中華スープが食欲を掻き立てる。子供たちの完食率も高いことから、美味しい献立と考えて良いだろう。

 

【最後に】

・発案した校長は、ある1人の卵アレルギーを持った児童を気にかけていた。給食で卵が使われていると、別途用意されたアレルギー対応食しか口にする事が出来ず、彼は大好物の揚げパンがじゃんけんによって目の前でおかわりされていく光景を見つめている。ヴィーガン給食のメニューで揚げパンが出たとき、「いつもおかわりできていないから」とクラスメイトが彼におかわりを譲った。それを受けた彼は「おかわりよりも、皆とじゃんけんがしたかったんだ」と語ったという。主体的に生きる大人になるための食育として、他人の価値観を尊重する精神を養っていく、きっかけとなるような事例ではないだろうか。

 

〇SDGs学ぶビーガン給食 環境意識、多様な価値観も

https://news.yahoo.co.jp/articles/cb6f072435d7a109fa3fc43d00d40c59291350d6 

〇東京の公立小学校で実現した“月1回ヴィーガン給食”取材レポート

https://vegan-life.jp/useful/1512/ 

〇「ヴィーガン給食」採り入れた公立小学校

https://globe.asahi.com/article/14475497 

〇第一法規ストア 『学校給食執務ハンドブック』

https://www.daiichihoki.co.jp/store/products/detail/100234.html